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堺IPC PRESS 2023.4 Vol.67

PICKUP!

互いに認め合う組織で 人が集まる会社づくりを

株式会社新川製作所

スクリーンショット 2025 11 05

小さな前進も評価する仕組みで若手の意欲を引き出す 

代表取締役新川 浩

従業員とその家族が幸せになり社会にも貢献できる会社へ

溶接の火花散る新川製作所の工場内で目を引くのは、きびきびと働く若手の職人たちです。来客を迎える元気な挨拶からも活気が感じられました。「ところが、以前はこうではなかったんです。社内はお通夜のように元気がなく、7年前には若手がゼロになったこともありました」と新川浩社長。
1958年にパイプ製脚立などの製造で創業した同社は、安価な海外製品に押されて一時は経営の危機もありましたが、ネスティングラックやクロスサポーターといった物流機器に特化したメーカーに転向し、その後は順調に業績を伸ばしてきました。そうしたなか、2017年に経営を承継した新川社長は、自社の未来を改めて考えた時に、「食べていけるぐらいの売上はこれからも見込めるだろうが、それでいいのか?」と自問したそうです。
「他の経営者の方々の話を聞いたり、本を読んだりしているうちに、自分が理想とする会社を目指そうと思いました。従業員が朝から気持ち良く挨拶を交わし合える職場でなければ、従業員も幸せにできないし、社会に貢献できるものも作れないと考えたのです」。
「5年をかけて、一緒に会社を変えよう」と工場長に呼びかけたその5年を迎えての結果は、社員は10名の増強、売上も50%増を達成しました。新規顧客も増やし、1社からの売上に大きく依存していたのを解消しています。
「何より一番嬉しいのは、若手が率先して新しい仕事にも取り組もうという意欲を見せてくれたことです」と新川社長。昨年末に新しく導入した塗装ロボットも、若い3人がプログラミングから毎日の運用まで全てを担っています。

若手職人の3人が導入前の打合せから参加し、運用に携わっている「塗装ロボット」。
ミスマッチの少ない採用方法で定着率が格段に向上

一度はゼロになった若手社員が今では20人を超えました。その半数近くが「さかいJOBステーション」を通しての採用です。
「経営者が自ら求職者に自社をアピールできる交流イベントがあり、そこで当社の良いところも、嫌われそうなところも全て話していますから、入社後のミスマッチが少ないんですね」。
そして、入社後も孤立させず、一人ひとりの頑張りを正当に評価する仕組みを整えています。まず、先輩と後輩社員が2人1組のマンツーマンで指導する「バディ制度」。入社まもない社員が抱えがちな不安や疑問をそのまま持ち帰らせることのないよう、仕事の終わりには必ず終礼を行っています。仕事に慣れていない入社後1年間は残業をさせないことになっていますが、帰りづらくならないよう、先輩から声を掛けて終礼をしている様子に「会社全体で若手を大切に育てようという風土が作られてきたことが嬉しい」と新川社長も語っていました。
そして、その月に一番頑張った社員を表彰する「MVP制度」は、全社員が投票して選んでいます。
「20の能力の人が頑張って25の成果を上げた場合と、80の能力のある人が75の成果を上げた場合と比較して、75の方が25の3倍すごいという評価の仕方を当社ではしません。一人ひとりの特性や個性に応じて、その人なりの頑張りを正当に評価したいと考えています」。
それはまさに、「多様性を認識するだけでなく、一人ひとりの個性を尊重して、その能力を発揮できる環境を作っていく」という考えの「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」そのものの実践です。

社内新聞を手作りしたり通販サイトの管理を行ったり、事務所の女性社員たちの活躍も大きい。
一人ひとりの事情や個性に寄り添った人材育成を

同社では「頑張った人がきちんと評価され報われるよう、それぞれの事情や多様性に思いやりを持った賃金制度」にしようと、昨年9月に「労務管理基本方針」を策定しました。職務給と職能給を分けて規定し、諸手当も改めて制度化しています。
「自分はリーダーや管理職に向かないと考える社員も、専門的なスキルを高めて貢献できれば、リーダーより給与が上がる可能性があるというのも一つの多様性だと考えています。その人なりに半歩でも一歩でも前に進むのを支援したいのです」と新川社長。そのために半年に1回、一人ひとりとミーティングを行い、今何ができて、何ができていないかを確認するほか、今後どういう仕事にチャレンジしたいのかを聞いています。
これまで受注生産だけだった同社が、2020年に自社のオリジナル製品「エコテナ-α」を発売しました。工具なしで簡単に高さの変えられるネスティングラックで、初めて事業者向け通信販売サイトも活用、大きな反響を得ています。また、本人の能力も踏まえながら複数のスキルを持つ多能工の育成にも注力しており、「見て覚えろ」ではなく「寄り添う姿勢」で、1ヶ月に1回、就業時間内に溶接の技術講習会も開いています。
「さまざまな事情や個性を抱えた人が安心して働けるよう、横に寄り添って支援すれば、社会に貢献できる人材が育ちます。中小企業こそが率先して、そういう人材育成をすることで、日本のものづくりを支えていくことができるんじゃないかと思います」と新川社長は語っていました。

「人それぞれの事情を無視しての平等というのはない」という新川社長の思いを受けて、子どもが産まれたばかりの男性社員の時短勤務もみんなでフォロー。

経営のキモ

【成功のポイント】
ここに多くの若者が集うのは、社長の人柄です。常に働きやすい職場を目指し、明確な方向性の提示、新しいことに挑戦する進取の気性、さらに『個を認め、個を活かす』方針。これらが活き活きとした職場を生み出す原動力であり、これらを体現する従業員の皆さんの努力の賜物です。

株式会社新川製作所

代表者名 新川 浩
本社 堺市中区陶器北98-2
TEL 072-234-2261
設立 1958年創業 1968年設立
資本金 1,300万円
従業員数 30名
事業内容

クロスサポーター・ネスティングラックなどの物流機器の製造販売、各種鋼材、配管の加工・販売

ホームページ https://shinkawa-g.jp/
さかしる掲載ページ

不二合金株式会社

スクリーンショット 2025 11 05

未経験の若い人材を一からノートを使って丁寧に育成 

代表取締役遠藤 和男

同業者の廃業が相次ぐなかあえて未経験の若い人材を採用

1916年の創業から百余年。鋳物方案の策定から鋳型づくり、金属の溶解、鋳込み、仕上げまでの全工程を一貫受託できることを強みとする不二合金株式会社では、船舶の汽笛や号鐘、冷却装置の部品などの製造で長年に培った豊富な実績を背景として、技術的に難しい材質や複雑な形状の鋳造にも取り組み、高い評価を得ています。
さまざまな加工技術の中でも鋳造でしか製造できないものがあり、一定の需要が確保されているものの、昨今、後継者不在や人材不足などを理由に同業者の廃業が相次いでいるといいます。遠藤和男社長は「そうした企業の中には、特殊な技術を持ったところもあり、それを絶やすのはもったいない。当社では廃業前に職人を派遣して、その技術の継承に努めています」と語っていました。
かくいう不二合金の職人たちの平均年齢は30代前半、若い人材が育っています。その理由を遠藤社長に尋ねました。
「まず、未経験でも若い人たちを採用しています。他社で活躍されていたベテランの職人は、長年の自分のやり方を変えることが難しいので、一から教える方が育てやすいですね」。
今では珍しくなくなった動画投稿サービスを15年前から利用し、映像で鋳造の工程を紹介しているのも、自社の技術力をアピールすることに加え、鋳造の工程をわかりやすく伝えるためです。
さらに「採用しても、実際に働いてみたら想像していたのと違ったということはよくある話なので、約2ヶ月間の見習い期間を設けています。その間に基本的なことを教えますが、そこからさらに自分なりに工夫してやってみようかと鋳物に面白みを感じてくれた人を本採用しています。本人もその期間に、一生やっていける仕事かどうか判断してもらえればと思っています」。

どういった方案で進めるか、自分たちで考えることを大切にしている。
一人に一冊ずつのノート今日習得したことを記録

教え方も昔の『見て覚える』ではなく、できるだけ丁寧に指導していると遠藤社長。その時に活用しているのが一冊のノートだそうです。発案したのは、遠藤社長の二男である遠藤篤志取締役工場長でした。
「職人全員にノートを持たせ、新しく習得した技術や気がついたことなどをその場ですぐに記録させています。指導者がそのノートの中身をチェックしたり添削したりすることはありません。書き方も自由。あくまでも新しく学んだことをすぐに記録する習慣づけを行っています。ものづくりの技術というのは、一つひとつの積み重ねなので、前に失敗したことを繰り返さないためにも記録しておくことは大切です。そして、新しい案件が来ると、リーダーを中心に何人かのメンバーで、どういう方案で進めていくか自分たちで考えさせています。その時に役立つのが各自のノートで、これまでの事例からアイデアを出し合ったりしています。特に勉強会という時間を設けずとも、こうした場で、自分たちで考えることやノウハウを共有することが新たな学びにつながっていると思いますね」。
デジタル時代に手書きのノートとは、時流に逆らっているようにも思えますが、すぐその場で自分の手で書き留めることに意識付けの効果があるのでしょう。不良率は大きく下がったそうです。
また興味深いのは、同社が15年前から受け入れているベトナム人技能実習生の間で、帰国する実習生が自分の持っているノートを同じベトナム人実習生に残して帰っているとか。彼らの間でも習得した技術を大切なものとして受け継いでいるようです。

工場の機械整備を進めて、人的負担を軽減し、達成感や連帯感が感じられる職場作りを心掛けている。
技能の高さを公的に認定する鋳造技能士の取得が働き甲斐に

以前は職人たちを機械展示会などに参加させ、自分たちの作った部品がどういったところで使われているのか、自分たちの技術が得意先企業にどう評価されているのかを直に体感できる場を作っていたと遠藤社長。再び、そうした機会を作っていきたいと話しています。
そして、若手職人たちの働き甲斐につながる取り組みとして遠藤社長が熱心に進めているのが国家検定の鋳造技能士の取得です。
「昔は注目された資格でしたが、資格がなくても仕事はできるため、最近は関心を持つ会社も少なくなりました。私は職人たちの技能の高さを公的に認定してもらうことが大切だと考えており、その技能に応じた製品の価格設定を行い、給与へも反映することが、健全な経営の姿だと思っています」と遠藤社長。同社では今後、鋳造技術でしか実現できない複雑な形状の加工に特化していくことで、鋳物づくりの価値を高めていきたいと考えています。その一つの手段として、新しく鋳造用砂型3Dプリンターを導入。高精度な鋳物づくりに取り組んでいます。将来的には、3Dプリンターの台数を増やし、鋳型の製造・販売という新たな事業の展開も構想しているとか。
これまで銅合金の鋳造を得意としてきた同社ですが、銅の需要が高まり入手しにくくなっていることやニーズの多様化から、取り扱う材質もステンレスやアルミニウムなどに拡大。他社との差別化を実現してきました。
「当社が長年に蓄積してきた豊富な実績は財産。これをデータベース化して、次世代へ技術を着実に継承していきたい」と語っています。

3Dプリンターの導入には、二男の遠藤篤志取締役工場長と営業を担う三男の遠藤恵士取締役営業部長の次代の経営陣が大きな役割を果たしている。

経営のキモ

【成功のポイント】
社長のリーダーシップのもと、ものづくり現場のマネジメントを担う2人の息子さんがそれぞれ役割を分担。若手を積極的に活用するとともにDX化を進めデジタル技術で生産の効率化を推進する社風を醸成し、ものづくり現場の革新を推進。これが同社の躍動の源となっています。

不二合金株式会社

代表者名 遠藤 和男
本社 堺市西区浜寺船尾町東1-5
TEL 072-262-9440
設立 1916年創業 1953年設立
資本金 1,000万円
従業員数 15名
事業内容

非鉄金属鋳物製造および販売

ホームページ http://www.fujigokin.com/
さかしる掲載ページ

株式会社そごう商店

スクリーンショット 2025 11 05

ゴム製品のさまざまなオーダーに高い開発力で応える 

代表取締役社長曽根 一希(いちき)

「できません」は禁句 必ず応える技術力で信頼を獲得

「あらゆるゴムのコンサルタント」を掲げる株式会社そごう商店。1万種類を超える原料の配合レシピの開発から練り加工までを手がけ、四輪車・二輪車の部品や接着部品など多様なゴム製品を製造しています。社名に「商店」とつくのは、1964年にゴム製品の原材料の販売で創業した名残だとか。
「作業しやすく、プレスしやすい。さらには仕上げやすいゴム材料を提供することをポリシーとしており、どのような案件にも『できません』という言葉を禁句としています。お客様からのさまざまな課題を解決することで当社の技術力は高められ、またお客様の満足度につながってきたと考えています」と曽根一希社長。現在は製造工程のデジタル化を進め、発注から納品までの全ての工程管理を事務所のパソコンや現場のモニター、そして機械に1台設置されているタブレットで共有しており、常に製品の裏付けが取れるようになっています。

朝礼での語りかけや勉強会を通して会社への参加意識が向上

同社が少量多品種に対応できる高い機動力を強みとする背景には、人材育成への積極的な取り組みがありました。
「7年前に業績が非常に悪化したのをきっかけに、成功されたある経営者が実行していたという全従業員への毎朝の語りかけを私も始めました。すると、3?4年前からさまざまな改善提案が出てくるようになり、今では会議でも活発に意見が交わされるようになっています」(曽根社長)。
営業心理学などを学ぶため外部から専門家を招聘し、ワークショップ型の勉強会も開催。今では、製造現場を訪ねてきた得意先企業への対応を任せられるまでになったといいます。
「当社は完全な実力主義。私も中途採用組ですが、勤続年数と関係なく評価されていることにやりがいを感じます」と語る五十嵐秀幸取締役営業本部長の名刺には、役員だけに刻印される会社のロゴが入っていました。その意図を曽根社長は「社員の頑張りに応じて立ち位置が変わることをさりげなく表現したかった」と話しています。

「堺市内の中学・高校のバスケットボール部にボールの寄贈を始めており、今後もこうした社会貢献を続けていきたい」と語る曽根社長(写真左)と五十嵐取締役営業本部長。
つなぎ目のないトラック用カラーゴムバンドを自社開発。扱いやすく切れにくいのが特徴で、カラーバリエーションも200色と豊富。
創業時から伝わる技術ノートを礎に自社ブランド製品の開発にも着手

かつて自転車のノーパンクタイヤの開発に携わった時は、顧客が求める弾力性を実現するために1年がかりで試作を繰り返したといいます。自動車やラジコンカーのタイヤをヒントにある薬品の配合を思いつき、反発弾性を高めることに成功しました。同社の高い開発力は、創業時からのノウハウが蓄積された50数冊にのぼる技術ノートがその礎にあり、曽根社長はさまざまな変革を敢行する一方で、大切に継承しているものです。
昨年は初めての自社ブランド製品「トラック用カラーゴムバンド」を発売。今後は介護やスポーツの領域でも役立つ製品の開発に臨む考えです。あわせて、定年退職後、70歳を超えても各自の体力などに応じて柔軟に働き続けられる場が提供できればと、自社ブランド製品の受注梱包を行う関連会社の設立も構想しています。

25名の従業員のうち17人がベトナム人。正社員として日本人と同じ待遇で雇用している

経営のキモ

堺市産業振興センターで以下の事業を活用しました。
【活用した事業メニュー】
■エキスパート派遣による経営力向上支援事業
ISO9001・ISO14001取得のための専門家や従業員向け勉強会の講師を紹介、派遣していただきました。
■さかい健康医療ものづくり研究会
医療・介護業界における自社ブランド製品の開発にむけて研究会に参加。リハビリテーションに詳しい専門家を紹介していただきました。

株式会社そごう商店

代表者名 曽根 一希(いちき)
本社 堺市中区深阪1-3-5
TEL 072-234-0891
設立 1964年設立
資本金 7,380万円
従業員数 25名
事業内容

ゴム製品の企画開発・製造・販売

ホームページ https://k-sogou.com/
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堺共同漬物株式会社

林野さん 営業部

50余年連綿と続いた事業を“つむぐ”気持ちで

営業部林野 裕史

季節の野菜を使った漬物の製造・販売を行っている。なかでも「なにわの伝統野菜」に認定された天王寺かぶらや田辺だいこん、毛馬きゅうりを次世代に継承すべく栽培から関わり、刻み漬けなどの製品化を進めてきた。

堺共同漬物株式会社の次代を担う予定の林野裕史さん。「家業を継ぐことについては、就職活動中から頭にはありましたが、当社の創業50周年と社長の還暦が重なるというので強く意識するようになりました。将来を考え、まずは金融機関に就職し、お金の流れなどについて学びました。
当社には2021年に入社したばかりで、営業のやり方も全く異なり、今はまだまだ勉強することばかりです」。
入社して改めて林野雅史社長から聞かされたのは、創業時からの水なすに対する並々ならぬ想いでした。「水なすの漬物が全国的な人気商品となり、原料の水なすの確保も競争が激化するなか、当社は創業来、農家さんとの間に築いた長年の信頼関係があり、量・質ともに十分なものを確保していると自負しています。この水なすへの熱い想いは、私も変わらずに継承していきたい。一方、現状に満足してはいけない。より良い商品を提供するために創意工夫を凝らすことが大切と思っています」。
「大きな心を持った人間に」という願いを込めて裕史さんの名前をつけたという林野社長は、事業承継について「私は〝つぐ〞というより〝つむぐ〞なんだろうと思っています。糸のように連綿と紡いできた流れを、これからもさまざまな方と紡いでいく、そういった承継が大事なのではと考えています」と期待を語っていました。
賞味期限の短い水なすゆえに、これまでは難しいと考えられた海外への販路開拓を夢に掲げる裕史さん。新しい技術開発で実現できればと、林野社長も伴走する覚悟です。

左:林野 裕史さん 右:林野 雅史 社長

堺共同漬物株式会社

代表者名 林野 雅史
本社 堺市中区深阪2-14-50
TEL 072-237-2421
設立 1971年
資本金 1,000万円
従業員数 100名
事業内容

漬物の製造販売、一般食品の卸売

ホームページ https://www.mizunasu.co.jp/
さかしる掲載ページ

SAKAIもの新発見

ビジュアル

株式会社丸武道具堂

500種類を超える品揃えで 左官用コテならお任せ

株式会社丸武道具堂の店舗2階に、所狭しと並べられているのは左官道具のコテです。その種類は材質、厚み、形というバリエーションに加え、それぞれに大きなものでは長さ約60cm から小さいものは数cm のものまでのサイズ違いがあって、同店だけで500 種類を常に置いているとか。「スペースが許す限り、一つでも多くの種類を置きたいところです。道具にこだわる左官職人さんの中には、一人で100 本以上のコテを所有している方もいますよ」と園田竜大社長は語っています。
「ここまで揃えてくれている店は少ない」と遠くは沖縄から訪ねてきた左官職人がいたように、さまざまな建築道具の中でもコテに特化したのは、プロ用のコテはほぼ手作りで大量に生産できないことから、大型プロショップに対抗できる商材だと判断したことにありました。同じ理由で、最近は板金バサミの取り扱いも増やしています。
「コテの90%が兵庫県三木市で生産されていますが、おおかたが家内工業的な職人たちの手によるもので、一軒で1種類のコテしか作っていないところがほとんど
です。それを専門商社が全種類を揃えて一ブランドとして販売しており、堺の刃物と同じく、職人の手によるものづくりにも魅力を感じています」と園田社長。
今後も“ 顔の見える” 商売を大切にしたいと、堺周辺の顧客を対象とした新しい販売システムを構築する予定です。

1967年に、鍋や釜などの日用品を扱う個人商店として創業。町の荒物屋さんとして親しまれていましたが、やがて大型総合スーパーが台頭し不安を感じ始めた頃、近隣で橋梁の建設や道路の拡幅工事などを行っていた施工会社から「建築用の道具を扱わないか」と持ちかけられました。言われたものを取り寄せては現場に届けるなかで、プロ用道具の知識を増やしていったと園田社長。昔、独立した際に同社で道具を全て揃えた棟梁が、息子のために道具を揃えに来たこともあったとか。1990 年代以降は、商材をプロ向け道具に特化するようになり、朝、問屋に発注したものが午後に届けられるという商品調達力を武器に、プロショップの激戦地・堺にあって健闘しています。

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代表者名 園田 竜大
本社 堺市北区奥本町1-41-4
TEL 072 -251 -4066
設立 1967年創業 1978年設立
資本金 1,000万円
従業員数 9名
事業内容 電動工具・ 建築工具・建築金物・ 建材・左官コテ・建築 ツールなどの販売
さかいモノてらす